
かつて日産自動車の高級セダン車として支配してきた「シーマ」と「フーガ」。発売直後は購入者が続出し、予約待ちの状況が長く続くほどの社会現象になりました。
しかしどちらも2022年夏に生産が終了します。「シーマ」と「フーガ」のオーナーからはショックが大きく、まだ生産を続けてほしいとの意見があります。
突然発表した生産終了の背景にはどんな理由があるのでしょうか?そこで、今回「シーマ」と「フーガ」の生産終了する原因や特徴について解説してきます。
日産の「シーマ」と「フーガ」が生産終了|原因など
日産自動車の高級車として君臨していた「シーマ」と「フーガ」ですが、生産が終了した原因は2つあります。
①騒音規制をクリアできない
自動車の騒音に対するルールは毎年チェックされ、より厳しくなっています。自動車の騒音は主にエンジンですが、タイヤから出る音も含まれます。
「シーマ」と「フーガ」のエンジン回転音やタイヤのノイズ音が2022年秋に適用される規制をクリアできなくなりました。
➁需要の変化
以前はセダン車が主流となっていました。しかし、現在は小回りが良いコンパクトカーや大人数乗車できるミニバンに人気が集中しています。時代の変化により車に求める需要も変わったため、セダンタイプの車の需要が年々減少中です。
高級セダン「シーマ」の特徴を紹介
高級セダン「シーマ」は日産自動車の中で最も高級なセダン車です。バブル経済真っ只中の1988年に1代目がデビューし、発売直後は多くの人が殺到しました。
高級セダン「シーマ」の特徴は何といっても力強いエンジン能力です。1代目から4代目までは3.0ⅬのV6エンジンとV8の4.4Ⅼが装備されていました。
2010年発売の5代目から大きくチェンジされ、3.5Ⅼクラスエンジンとモーターを備えるハイブリッドタイプの「シーマ」が同時発売されています。
頼もしい加速パフォーマンスだけではなく、2010年発売以降のモデルではさらに進化します。先進安全支援システムが搭載され安全性が今までよりも強化されました。
高級セダン「フーガ」の特徴を紹介
高級セダン「フーガ」は日本を代表する高級国産車です。初代は2004年に発売され4.5Lエンジンを搭載。2009年2代目は2009年に登場し、従来よりもスポーディーな部分が加わりました。
高級セダン「フーガ」の特徴は乗り心地の良さと豪華な室内空間です。少しのアクセル操作ですぐに加速でき、ハンドル操作の安定性と静かな走行音も他にない大きなメリットがあります。
室内空間にも特にこだわりがあり、座るソファーには本格的な本革を使用。運転席・助手席の操作部分や引き出し部分には特殊加工済みの木目が施されています。2022年現在も2代目モデルが継続し、10年以上も発売されているロングセラーモデルです。
まとめ
日産の人気車種シーマとフーガが2022年で生産終了となる原因は、騒音規制問題と需要の変化であることがわかりました。
時代によってセダンやミニバンなど流行があるので仕方ないことかもしれません。