
テレビやインターネットで「DOGSO」(ドグソ)というサッカー用語を見かけたことはありませんか?
VAR(ビデオアシスタントレフェリー)の導入により登場機会が増えた言葉ですが、読み方もわからなければどういう意味かもわからないという人も多いと思います。
サッカーのルールはなんとなくわかるという人も、適用の条件が少しややこしいので理解しきれない部分もあるのではないでしょうか。
そこで今回は、DOGSOの読み方や意味、適用される4つの条件について詳しく解説していきます。
審判の判定の根拠が理解できると、サッカー観戦がより楽しくなりますよ。この記事を読んで、サッカーの難解用語「DOGSO」を完璧に理解しましょう!
DOGSO(ドグソ)はサッカー用語。意味は明らかな得点機会の阻止
DOGSO(ドグソ)は「明らかな得点機会の阻止」を指す言葉で、罰則の公平性を保つために作られたサッカーのルールです。
- ゴールが決まりそうな状況でのファウル
- 得点にまったく繋がらない状況での反則行為
このふたつが同じ罰則なのは不公平であるため、得点に繋がる可能性が高い状況でのファウルは罰則を重くしようということですね。
なお、反則と見なされたプレイが悪質かどうかは一切考慮されません。あくまでもゴールを阻止したか否かで判断されます。
そのため、軽い接触であっても条件(後述)を満たせば基本的にレッドカードが出され、退場となります。
ただし、以下の基準を満たす場合に限りイエローカードが適用される場合があります。
- 守備者がペナルティエリア内でボールをプレーしようとして意図せずファウルになった場合
- 主審がアドバンテージを適用した場合
- 主審が素早いリスタートを認めた場合
サッカーにDOGSO(ドグソ)が導入された歴史を紹介
2019年頃から耳にすることが増えたDOGSO(ドグソ)ですが、その始まりは30年以上も前になります。
1980年代、失点を防ぐ目的で意図してファウルするプレー(いわゆるプロフェッショナル・ファウル)が目立つようになります。
そこで、1990年のイタリアW杯から決定機がファウルにより失われた場合の罰則が競技規則に追加されました。
日本では、サッカー競技規則2017/18で「決定的な得点機会の阻止」の項目に(DOGSO)という表記が追加されて以降使われるようになりました。
DOGSOの読み方は「ドグソ」5つの単語の頭文字
DOGSOの読み方は「ドグソ」です。意味は「明らかな得点機会の阻止」となります。
D:Denying 阻止する
O:Obviously 明らかに
G:Goal
S:-Scoring 得点する
O:Opportunity 機会
こちらの頭文字をとっています。日本人にはなかなか聞きなれない言葉ですね。
DOGSO(ドグソ)が適用される4つの条件について解説
DOGSOが成立する条件は4つあります。
- ファウルした地点とゴールとの距離
- 全体的なプレーの方向
- ボールをコントロールできる可能性
- 守備側競技者の位置・人数
これら4つの条件すべてを満たした場合に限ります。
ファウルした地点とゴールとの距離
1つめの条件は、ファウルした地点とゴールとの距離です。
明確に定義されているわけではありませんが、ハーフウェーラインを越えれば適用されるリスクがあると言われています。
実際、ハーフウェーラインを越えてすぐ(ゴールまで約50m)の位置で適用されたケースもあり、独走してキーパーと1対1に持ち込めたと主審が判断するかがポイントのようです。
全体的なプレーの方向
DOGSOの2つめの条件は、全体的なプレーの方向です。
攻撃側競技者がゴール方向にプレーしていたと認められる場合はDOGSOが適用されます。
例えばポストプレーでゴールに背を向けている選手を押し倒したとしても、DOGSOの適用はありません。
ボールをコントロールできる可能性
3つめの条件は、攻撃側がボールをキープ、またはコントロールできる可能性です。
攻撃側の競技者がトラップを失敗したときやボールに追いつけそうにないときなど、ボールをコントロールできないと判断された場合、DOGSOの適用はありません。
守備側競技者の位置・人数
DOGSOの4つめの条件は、守備側競技者の位置・人数です。
守備側の位置が悪い、または守備側より攻撃側の人数が多いなど、他の守備側競技者がアプローチできない状況であると判断された場合はDOGSOが適用されます。
まとめ
ドグソのルールの内容や適用条件などについてまとめました。
サッカーに限らず、スポーツでは日々新しいルールや戦略などが生まれています。ただサッカー観戦するだけでも十分楽しいですが、新しいルールなどの情報をしっておくことでより楽しむことができるはず!